縁起のいいことわざを使って知性をアピールしよう！有名フレーズ、みんなが知らない短文、ことわざの使い方

普段の生活の中で、そうそうことわざを使う機会というのはないかもしれません。

しかし、ことわざは短い文章の中に、人はこうありたいという理想像であったり、こういう気持ちを持っていれば気持ちを穏やかに、幸せに暮らせるという先人の知恵がぎゅっと詰め込まれています。

あえて人に対して披露し、自慢するのではなく、普段の生活の中の何気ない会話の中に織り交ぜて、相手の気持ちを軽くしてあげたり、安心させてあげたりすることもできますし、それと同時にあなたの知性をアピールすることもできるでしょう。

今回は、誰もが知っていて当然とも言えるメジャーな縁起の良いことわざをはじめ、日常的にも使いやすい縁起がいいことわざ、そして使いこなすことができればかっこいいことわざに、意味を履き違えられやすいため使い方に気をつけて欲しいことわざを紹介していきます。

どんな時に使えばいいの？と思っている人のために、ことわざを使うのに最適なタイミングも紹介するので、ぜひことわざを知り、正しい意味を知り、適切なタイミングで使ってあなたの知性をアピールしちゃってくださいね！

知らないと常識がないと思われるほどメジャーな「縁起のいいことわざ」

笑う門には福来る

このことわざであれば、どんな人でも一度は聞いたことがあると言えるほど、メジャーなことわざと言っても良いのではないでしょうか。

笑う門には福来るということわざは、その言葉の通り、いつも笑顔が絶えない場所には、自然と幸福が寄ってくるという意味になります。

言葉だけで聞くと、“かど”というのが“角”を連想させてしまうかもしれませんが、実際に書いてみると“門”となりますので、基本的には、いつも笑顔が絶えない“家庭”を表していると受け取っていいでしょう。

もちろん、意味はそれだけではなく、悲しいことや辛いことがあったときや、泣きたい、気持ちが沈み込んでしまうときがあったとしても、常に笑顔を忘れず、笑う気持ちを大切にしていれば、自然と幸運が巡ってくるという意味でもあります。

このことわざを知った人、使っている人が常に前向きな気持ちを維持できるよう、希望を持って前を向いて生きることの大切さを教えてくれることわざだと言えるのです。

思い立ったが吉日

思い立ったが吉日ということわざを聞いたことがあったり、実際に普段の生活の中で思い浮かべたり、言葉として発したことがある人も多いのではないでしょうか。

極端な表現にはなってしまいますが、普段ぼーっとして過ごしていて、特に何も考えていなかった場合でも、ある日、あるとき突然、思い出して行動に移したくなる、そんな時はありませんか？

例えば、部屋の掃除であったり、長らく連絡をとっていなかった人に連絡をとってみようという気持ちになることであったりと、急に、何をきっかけに思い出したのかが自分でもわからないほど、突然ひらめく瞬間を誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。

普段なら、部屋の掃除は面倒臭い…と感じて、“次の休みでいいや”を何度となく繰り返していたとしても、ある休みの日、下手をしたら休みでも何でもない日の夜に思い立って、“今”やりたい！と感じる瞬間があるとします。

食べたいと思った時が一番美味しい時なんて言いますが、これもそれと同じで、やろうと思った時に行動に移すようにすれば、プラスアルファで幸運が巡ってくることがあるかもしれないのです。

やろうと思った時は、自分の気持ちもその物事に対して前向きになっていますし、一番意欲的になれているので、その物事に対する集中力を高めることもできる状況にあります。

そのような心理状態も影響し、普段では気づけないことに気づけたり、浮かんでこなかったアイデアが浮かんだりなんていう余計に良い状況に好転することもあるため、このようなことわざが生まれたのでしょう。

余り物には福がある

残り物には福があるという言い方もされるこのことわざですが、余り物でも残り物でも、ことわざの意味は全く同じで、地方や地域によって若干の違いが生じる程度のものだと思ってください。

最後まで残っているもの、誰にも選ばれなかったものというのは、一見誰にも見向きしてもらえない物…つまり、いい物ではないという印象を抱いてしまうこともあると思います。

だからこそ、一番にいいものを取ろう、自分が一番良いものを選ぼうとすることで、前へ前へと出てしまう気持ちが生じるのはある意味では仕方ないことです。

しかし、このことわざは、そんな考えを戒める意味も持っていると考えられます。

普段使う場合には、好きなものを手にすることができなかった人を慰めたり、同じように第一希望のものをゲット出来ず落ち込む自分に言い聞かせるように使ったりするものですが、本来の意味としては、自分のことばかり考えて、人を押し除けたり、陥れたりしてまで自分の望みのものを手に入れるよりも、一番欲しかったものを逃してしまったとしても、人に譲ったり、人との争いを避けている人の方が幸せになれるという意味があるのです。

つまり、焦ったり、がっついたりすることなく、心穏やかに過ごしていた方が幸せな人生を送れるのだと教えてくれていると考えられます。

もちろん、誰も選ばず、置いていかれたものにこそ、思いがけない価値があったり、幸運が潜んでいることがある…という表向きの意味の受け取り方も間違いではありません。

寝耳へ小判

猫に小判や、寝耳に水と混じってしまいそうなことわざですが、寝耳へ小判も縁起の良いことわざの一つであり、比較的メジャーな物でもあります。

意味としては、思いがけない幸運な出来事が突然自分のもとへやってくるというものですが、似たような言葉で、寝耳に水の果報なんてことわざもあります。

人は寝ている時が一番無防備な時であり、その時は流石に普段抱いている希望や、願いなどが完全に脳裏から消えている時間帯となるものです。

そのような時間に、突然あなたの耳に小判が置かれる…つまり、あなたにとって嬉しいと思える知らせが入ってくれば…それ以上に幸運だと感じられることはありませんよね。

もちろん、寝ている時限定で嬉しい知らせが入ってくる時に使うことわざではなく、あなたの意図していないタイミング、想像もつかないタイミングで、朗報が舞い込むことを表現していることわざとなります。

幸運が訪れること…という根本的な意味だけでも、縁起の良さを感じますが、それがあなたの予期せぬタイミングであるというのもまた、縁起の良さを感じさせますね。

棚からぼた餅

棚からぼた餅ということわざは、本来、何かを探していた人が戸棚を開けた時にぼた餅を発見するという描写を表しているわけではなく、棚の下にいた人の口の中に、棚にあったぼた餅がタイミングよく、奇跡的に落ちてくることを示したことわざです。

意味としては、やはり思いがけない幸運というものになりますが、“棚ぼた”と略されて現代でもよく使われる意味と同じで、何の努力もなく、意図せぬタイミングで幸運が訪れることという解釈ができます。

ちなみに、人によっては“どうして棚から落ちてくるのがぼた餅なの？”と思っている人もいるかもしれませんから、その由来も説明しておきますと、ぼた餅は昔は貴重な食べ物とされていたからなのです。

お砂糖自体が希少であったため、お彼岸やお盆の時期でないと食べることができないものでもありました。

また、何かお祝い事があった場合にはぼた餅が用意されていたため、いつの頃かぼた餅＝縁起の良い食べ物と考えられるようになったわけです。

大して苦労してもいないのに幸運を手にしたという場合にも棚からぼた餅を使うことがありますが、もちろんこの意味でも間違いはありませんし、“棚ぼた”を経験した当の本人からすれば当然幸運だと感じると思いますが、本来の意味としては思いがけないところから幸せが飛び込んでくることですので、そこはしっかり押さえておきましょう。

普段の会話の中でよく登場する「縁起のいいことわざ」

果報は寝て待て

良い知らせはじっと待つべし。

果報は寝て待てには、そのような意味が込められています。

寝て…とありますが、ダラダラとしていれば良いというわけではありませんし、実際に寝ていれば良い知らせが入ってくるという意味でもないので、そこは注意が必要だと言えるでしょう。

運に恵まれて、次から次へと幸運な出来事が舞い込んでくる様子を示しているものなので、言葉尻から本来の意味を解釈することは難しいかもしれません。

寝て待つという言葉には、やるべきことはやったのだから、後は良い結果が出るまで気長に、落ち着かないでそわそわするなんていうことがないように、じっと待っているしかないんだよ…と、気持ちを落ち着ける意味が込められているのです。

“果報”の果は良い知らせを意味し、報は悪い知らせを意味しているので、例えばこの言葉を受験を受けてきた学生に使うのであれば、“やり切ったんだから、合格か不合格かは、気持ちを落ち着けて待つしかないよ”と気持ちを宥めるために使っているのだと考えることができます。

結果を待っている間に、自分は気持ちを落ち着けて、どちらの結果が出ても対応できる準備をしておくという別の観点からの解釈もできますので、未来を見据えてどっしりと腰を落ち着け、待っている姿の大切さを教えてくれる、そんなことわざでもあります。

笑って損した者なし

いつも笑顔で過ごし、どんな人に対しても笑顔で応対できる…そんな人のところには自然と幸福が舞い込んでくるという意味のことわざとなります。

笑顔で人と触れ合うことができる人は、その分人に好かれるようになるでしょう。

その人が困っている時に助けてあげたいと感じる人はその分増えますし、苦しんでいる時に力になろうと近づいて手を差し伸べてくれる人だって多くなることと思います。

このことわざを胸に、日々を笑顔で過ごせるよう意識することで、自然とあなたは味方を増やすことができるのです。

人は本当の意味で一人で生きていくことはできません。

一人暮らしして、生活に必要なお金は全て自分で稼いで、特に誰の手を借りることもなく毎日を生きていたとしても、それはあくまで表面的な部分でしかないのです。

仕事に行けば人に教わり、人に教え、人から学び協力してもらい…と人と関わりあっているわけですし、家族がいなければ今のあなたも存在しないと考えることだってできるでしょう。

だからこそ、自分と関わり合う全ての人を大切にして、周囲に笑顔で接することが、いざという時にあなたを救ってくれるのだということを、このことわざは教えてくれているのです。

相手を好けば相手も好いてくれる、反対に自分が相手を嫌えば、相手も自分を嫌う。

人の関係なんてそんなものです。

できれば敵を少なくした方が幸せに過ごすことができるという先人の知恵が詰まっているのだと解釈してみると良いでしょう。

戦もあり、今よりもずっと過酷な環境で暮らしていた先人たちの言葉には、現代社会でも忘れてはいけないことがぎゅっと詰まっているのです。

禍転じて福と為す

ピンチをチャンスに…という言葉は現代でもありますが、この禍転じて福と為すということわざは、まさにそれと同じ意味が込められています。

あなたがピンチに見舞われたとして、そのピンチを自分の機転で上手に活用し、最終的には自分にとってプラスになるように利用していくことを示しています。

当初は厄介だと思っていた出来事が、あなたの対応次第で良い方向へ向き、あなたにとって得だと思える結果に着地した場合も、このことわざが当てはまると考えることもできるでしょう。

例えば、接客業をしている人が、クレームと遭遇してしまったとします。

その人はお客様がどうしたら納得してくれるのか、どのような言葉の言い回しをすれば、理解してもらえるだろうかなどを考えながら、対応することでしょう。

そして、結果的にそのクレームを出したお客さんがちゃんと納得し、お店のファンになってくれたり、あなたに対して仕事の評価が上がるような行動をとってくれたのであれば、まさにこの一連の流れは禍転じて福となったいい例なのです。

失敗は成功の母なんて言葉と、若干通じるところもある言葉ではありますが、結果的に大変な出来事の後に幸運がやってくることを示しているため、一度の失敗や、うまくいかなかったことに負けず、粘り強く自分が思う結果に到達するまで諦めない姿勢が大切だと教えてくれていることわざだと考えることができるでしょう。

鶴は千年亀は万年

縁起が良い動物と言えば、日本ではこの二つを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

何も、長寿の動物としての認識が強く、鶴は千年亀は万年といわれると、健康や長寿を祝っている物としてしか受け取れない人もいるかもしれません。

ことわざの意味としても、そのような解釈で間違いはなく、鶴と亀が含まれていることによって縁起が良いことわざだと解釈されているのだと認識しておくと良いと思います。

普段の生活の中で、ここぞというときに使う…というような言葉ではなく、縁起が良いときに使う言葉として存在していることわざという認識でいいでしょう。

一富士二鷹三茄子

これも、一度は聞いたことがあることわざの一つではないでしょうか。

みなさんの中には、初夢として見ると縁起が良いと言われている印象が強いかもしれませんが、まさにその通り。

人生を幸せに生きていくための教訓というよりは、ジンクス的な意味合いの方が圧倒的に強いことわざだと認識しておきましょう。

古くは、二鷹までだったという時代もあったり、三の茄子が確定していないという時期もあったといわれていますが、現在では茄子は“成す”につながるので、縁起が良いとして定着した、または富士山と鷹と茄子という組み合わせがユーモアがあって良いとして茄子定着したなどといわれているようです。

サラッと使いこなせるとカッコいい「縁起のいいことわざ」

盆と正月が一緒に来たよう

盆と正月が一緒に来たよう…ということわざは普段の会話の中でサラッと使うことができる縁起の良いことわざの一つです。

意味を知っているという人でも、どちらかといえば、非常に忙しいとかバタバタしている、騒がしい様子などを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、実際にはその解釈も間違ってはいないものの、もう一つの意味があることはあまり知られていません。

この、盆と正月が一緒に来たようという言葉には、嬉しいこと、幸運が次から次へやってくる様子を表すという意味もあるのです。

本来の意味はこちらが先だとも言われています。

一見、盆というのは決して縁起が良い時期ではないように感じられるかもしれませんが、その昔は、お盆であれば普段とは違う美味しいものを食べることができたり、または普段会わない親戚と会うことができて楽しい時間を過ごすことができる、または、もう少し現代に近い考え方になると、夏休みじゃないと会えない親戚に会うことができて、お小遣いをもらうことができる時期でもあるので、嬉しいことが起こる時期でもあったわけです。

当然、お正月に関してはおめでたい日ですから、言うまでもないでしょう。

そのように、いいことが起こる時期がふたつ同時にやって来たのではないかと感じられてしまうくらい、幸運がたくさんやってくる様子を、盆と正月が一緒に来たようということわざで表現するようになったのです。

追い風に帆を上げる

物事が順調に進んでいく様子を例えたことわざが、追い風に帆を上げるです。

追い風がきたということは、船を進みたい方向へ順調に快速に進めていくことができるという意味になります。

ここで帆を上げて船を進めれば、勢いに乗っていいスピードで船が前へ前へ進んでいくことになります。

つまり、追い風を受けて物事が順調に進んでいく様子、物事がうまくいく、良い結果が出る様子を示していると考えることができるのです。

自分の思うままに自分の能力を発揮できるだけでなく、追い風…つまり、あなたの能力を最大限に引き出してくれる状態になっているなど、状況が全てあなたの味方となっているように感じられるときに、使うこともできます。

有卦に入る

幸運に巡り合い、いいことが立て続けに起こっている、そんな様子を有卦に入ると言います。

元の言葉の由来としては、有卦と無卦という時期がそれぞれ7年、5年と存在すると考えられている陰陽道が由来とされているようです。

無卦は5年間、悪いことが続くと言われている時期であり、それが終わると今度は7年間、有卦といういいこと続きの時期に突入していくと言われているのです。

ようは、有卦に入るというのは運気が上昇していく時期に突入したということ。

転じて、いいことが立て続けに起こる様子を表しているのです。

英語を使えば、フィーバー状態…といったところでしょうか。

“初詣に行ってから、有卦に入っている”と、現在進行形で使うこともできますし、“今は散々な目に遭っているけれど、いつかは有卦に入ると信じて、歯を食いしばって頑張っている”など、未来に待つ“有卦の時期”を表現するような使い方もできます。

運が向くことが、有卦に入ることなのだと解釈しておけば、使い方に間違えることもないでしょう。

好機逸すべからず

善は急げということわざを聞いたことはありますか？

好機逸すべからずということわざは、それと同じような意味があります。

自分にとってチャンスが巡ってきたのであれば、そのチャンスをふいにしてしまうことなく、自分の成功のためや自分の幸せのために存分に有効活用しなければなりません。

踏み出すタイミングに悩んでしまうこともあると思いますが、明らかなチャンスを目の前にしても、“本当に今でいいの？”と、躊躇してしまう場合も十分に考えられるでしょう。

しかし、そこはまさに“好機逸するべからず”で、ここぞと思った時には即座に行動に移せるようにしなければいけないのです。

このことわざは、自分の成功や幸せを掴み取るために一歩踏み出すことを踏みとどまってしまっている場合に、背中を押してくれる勇気を与えてくれる言葉でもあります。

愛出ずる者は愛返り福往く者は福来たる

いいことをすればいいことが返ってくる、悪いことをすれば悪いことが返ってくる…それと似たような意味合いを持つのが、このことわざです。

人を愛することができる人は、人に愛されるし、人に対して善い行いをすることができる人は、自分の元にも幸福がやってくるという意味となります。

悪いことをした人に対しての言葉はここには含まれていませんが、自分の行いがそのまま自分の元に返ってきますよという戒めの言葉とともに、普段から人に対して優しく、広い心で接することを意識したくなる、そんな言葉になっていると言えるでしょう。

結局、人のためにしたことは全て自分の元に返ってきて、自分を救ってくれたり、元気付けてくれたりするのだと学ぶことができる言葉です。

ことわざの中では比較的長い物ではありますが、その分、さまざまなことを教えてくれることわざでもあります。

意味を理解してる人が少ない・みんなが知らない「縁起のいいことわざ」

朝の蜘蛛は福がくる夜の蜘蛛は盗人がくる

朝の蜘蛛というのは、縁起が良い存在だと言われています。

同じ蜘蛛なのに、出てくる時間帯によって縁起の良し悪しが変わるというのも不思議な話だと思うかもしれませんが、実際に、朝の蜘蛛は仇でも殺すなと言われるくらい、昔から縁起が良い存在だとされているのです。

しかし、その一方で夜の蜘蛛は親でも殺せと言われているほど、煙たがられる存在となっています。

このことわざでも、夜の蜘蛛は盗人がくると言われているほど、不吉な存在として解釈されていますが、これにはちゃんとした理由があるのです。

実はこの意味に関してはあまり知られていないので、これを知っていれば周りに自慢できる…という夜の蜘蛛が縁起が悪いとされている理由は、蜘蛛が夜になると巣を張る習性があるところから来ています。

蜘蛛が夜に巣を張るのは、休むためであり、そのままそこを住まいとしてしまい、どんどん増えてしまうので、あまり良くない存在だとされているようなのです。

朝や昼間の蜘蛛というのは、自分が餌を獲るために巣を張っているので、住まいというよりは罠としての意味合いが強く、そのまま居付くようなことはないから、縁起が悪い存在としては認識されていないのでしょう。

意味自体の解釈はそう難しくはないのですが、“なぜなのか”を考えたときに、あまり知っている人がいないことわざを紹介してみました。

開いた口へぼた餅

開いた口へぼた餅というのは、まず大前提として、幸運に恵まれた人物自身が、一切努力をしていない上で成り立つことわざであることを忘れてはいけません。

努力をしていたり、物事が好転するようにとあれこれ思案して行動を起こしていたりする人に幸運が訪れた場合には、どんなにラッキーだと思っても、幸運に恵まれていると感じたとしても、このことわざを使えば“間違った使い方”となってしまいますので注意が必要です。

早起きは三文の徳

早起きは三文の徳ということわざを聞いたことがある人も多いとは思いますが、意外にも漢字を間違って覚えている人が多いようです。

三文という言葉が出てくると、“得”という言葉が浮かんでくるのが普通ですし、だからこそ、“得”の字が正解だと感じられるかもしれませんが、本来ここで使う漢字は“徳”だということを覚えておきましょう。

“得”が正解とする説もあるにはありますが、こちらは中国が起源とされている物なので、本来の日本におけることわざとしては“徳”が正解なのです。

意味としては、朝早く起きれば何かしら、ほんの少しでもいいことがあるというものなのですが、三文…というのは本当にごく僅かなものであり、人にとって大喜びできるほどの金額ではありません。

とはいえ、ここでも勘違いしてはいけないのは、早起きして得られるのは、お金ではないということです。

朝早く起きることで、お金がもらえる…そんな意味ではないので、気をつけてください。

得られる“徳”というのは、早起きしたことで頭の回転が良く、勉強や仕事が調子良くこなすことできたとか、早起きしたことで、朝のんびり準備をして心にゆとりが生まれたなど、精神的な面によるプラスの出来事だということを忘れないようにしてくださいね。

笑って太れ

太れというのは、体型的な話を言っているのではないので、そこは勘違いしないようにしてください。

確かに、ガリガリに痩せている人よりも、少しふっくらしている人の方が幸福そうに見えるというのはありますが、ここで言っているのは“太れ”というのは、心のゆとりのことを言っているということを理解しておくべきです。

笑っていれば、心が豊かになったり、いつも幸福感を味わうことができたりと、心がいいことで埋め尽くされ、心が幸せ太りできるようになります。

このことを言っているのです。

体型的に幸せだからとどんどん食べて、太っていいという意味のことわざではないので、使い方に気をつけましょう。

牛に引かれて善光寺参り

牛に引かれて善光寺参りということわざの意味も、ちょくちょく誤解されがちなので、正しい意味を理解しておきましょう。

このことわざの意味としては、知らず知らずのうちに…という意味ですから、最初から善光寺にお参りに行くつもりの人が、自分の意思で牛を使ってお参りに行った…という意味の内容ではないため、注意が必要です。

その昔、信心する気持ちのない女性が、家で洗濯物を干していたところ、急に山から牛が駆け降りてきて、その角に女性の帯が引っかかってしまったそうです。

その帯を取り返そうと女性は必死で牛を追いかけ、やっと追いつきそうだ…となったところで、牛の姿は消えてしまいます。

気づけばそこは長野の善光寺で、境内の御神木に女性の帯が引っかかっており、きっと神様が信じる心のない自分を戒めたのだと、女性はそれから非常に信心深い心を持つようになった…そんな話がもとになっているのです。

そのため、元々の目的を果たすために行動した結果、特定の場所へ行き着くというわけではなく、自分でも意図しない間に、特定の場所や結果に到達した際に、使えることわざだと覚えておきましょう。

＜縁起のいいことわざの使い方＞ことわざを登場させるタイミングや場面

落ち込んでいる人を励ます、悲しんでいる人を勇気づけるときに使う

落ち込んでいる人を励ましてあげる際や、悲しんでいる人にちょっとだけでも勇気を与えたいと思ったときに、ことわざの力を借りてみると良いでしょう。

ただ、ことわざには、ちょっとした想像力が必要になります。

その言葉をそのまま受け取ってしまうと、違う意味に解釈されてしまったり、あなたが伝えたいと思っている意味がちゃんと伝わらない場合がありますので、相手が本当に取り尽くしまもないほど落ち込んだり悲しんだりしている場合には有効ではない可能性があるのです。

ことわざには、戒める言葉だけでなく、前を向かせてくれたり、励ましてくれるよううな意味も込められているので、相手の気を引くようなことわざで、少しでも相手が前を向けるようにしてあげましょう。

自身が追い込まれている時にこそ縁起の良いことわざを

仕事が忙しい、締め切りに間に合わないなど、気持ちが追い詰められてしまっているときというのは誰にでもあると思います。

そんな時こそ、ふっと一息つく為にことわざを思い浮かべてみましょう。

中でも縁起の良いことわざを思い浮かべることで、ちょっとほっこりした気持ちになったり、心にゆとりを与えることができたりもするでしょう。

ことわざの中には、楽観的な気持ちにさせてくれるものもあるので、精神的に余裕がない自分に気づいたときには、ことわざで息抜きさせてあげましょう。

気持ちが落ち込んでいる時にはことわざから学ぶ姿勢を忘れないで

ことわざから学ぶことができる、そしてことわざを胸に前に進むことができる…ことわざの一つ一つの意味を理解して、ちゃんと自分なりの解釈もできていれば、ことわざはそんなパワーを与えてくれます。

だからこそ、ことわざから学ぶという姿勢を忘れないようにしましょう。

学ぶ姿勢を忘れずにいると、受け入れ、理解し、それを自分に取り込もうとする気持ちが働きます。

そのためことわざに対して常に素直であろうとする気持ちも生まれるでしょう。

それによって、ことわざをある意味“信じる”ことができるようになるわけです。

それができれば、落ち込んだ気持ちをことわざに立ち直らせてもらうことができるのです。

仕事中、周りの士気を高めるため、周囲を鼓舞するために使う

ことわざは、使う人のタイミングと、説明の仕方さえ上手であれば、周囲の人の士気を高めることができます。

部活や仕事のプロジェクトやイベントなど、ここぞというときにことわざを使って、必ず勝てるとか、成功できるという気持ちを高めるのです。

ただし、これができるようになるには、使うことわざの意味を、使う人が100％理解していないといけません。

そうでないと、反対に周囲の人の気持ちが迷走してしまうことになります。

周囲を鼓舞し、やる気を出させるためにことわざを使うのは有効的ではあるものの、使う人の知識や、使うタイミングの選び方次第で効果の有無が決まってしまうのです。

相手を納得させたい時に使う

妙だ…というと、少し誤解を招くかもしれませんが、不思議なことにことわざには人を納得させる力があります。

まるでそれ以上にピッタリな言葉がこの世には存在しないかのような、ある場所やシーン、状況を別の言葉で再現できたり、または別の言葉で別の状況を上手に表現することができたりなど、とても不思議な力を持っている言葉なのです。

長らく使われてきたことで一つ一つのことわざ自体が言霊のような力を持っていると解釈することもできるでしょう。

そのため、ことわざで相手を納得させることも不可能ではありません。

言い得て妙であり、それであって的確にツボをついてくることわざは、ちゃんと意味を理解すれば、思わず唸ってしまうほど、秀逸に私たちの生活にスッと入り込んでくるものなのです。

それを理解して、相手を納得させるためという目的でことわざを使いこなせるようになれれば素敵ですね。

縁起のいいことわざを会話に盛り込んで知性をアピールしよう！

普段の会話の中にことわざを上手に織り込んで使うことができると、賢い人という印象を与えることができます。

ただし、そのイメージを与えるためには、まずあなた自身がことわざの意味を100％理解することと、相手に説明するために自分の言葉で伝えることができるようになることが必須です。

また、ここぞというときにことわざを織り込むようにするのがベストであり、口を開くたびにことわざ…となると、わざとらしいですし、知識をひけらかしているようで、嫌味になってしまいます。

サラッとスマートに使いこなすと、知性が大いにアピールできますよ。

 

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